みなさんは昨年の芥川賞を受賞した人を知ってますか?
又吉だ!って思った人は大間違いです。それは2015年の話ですから。
2016年に受賞した人は上半期だと村田沙耶香の「コンビニ人間」、
下半期だと山下澄人の「しんせかい」ですね。
そもそも芥川賞とは何かというと、芥川賞の正式名称は「芥川龍之介賞」です。
各新聞や雑誌に発表された純文学の新人の作家を対象とし、1年間を上半期と下半期に分けた2回の選考が行われます。
各期に1~2人の受賞者がいて、受賞者がいない期もあります。
そこで今回は直近の山下澄人について説明しますね。
山下澄人は俳優?富良野塾出身?
簡単に山下澄人について説明すると、
・名前は山下澄人で「やましたすみと」
・兵庫県神戸市出身
・神戸市立神戸商業高等学校卒業
・1966年1月25日生まれ
・日本の小説家・俳優・劇作家
どのようにして俳優になったのでしょうか?まず脚本家の倉本聰が北海道の富良野に開設した「富良野塾」入塾しました。山下はその塾の2期生です。
なぜ富良野塾に入ったのか?理由は「ブルース・リーになりたかったから」だそうです。正直え?って感じですよね。富良野塾に入っても不可能だと思いますが。
脚本の倉本を知らずに富良野塾に応募したところ、合格しました。どこか輝く才能がみられたのでしょうかね?
富良野塾では2年間の共同生活をしながら昼は農作業で生活費を稼ぎ、夜は演技の講義を受けていました。
卒業後は富良野塾に関連した公演に出演していました。27歳の時に東京のシアターコクーンでの公演が決まっていましたが倉本に降板させられました。
原因は何ですかね?それは「態度が悪い」から。不思議ですとね。恩師と言って良い倉本に態度を悪くするって一般的にはしないですよね。相当自己主張が強いですかね。
劇団fictionとは?山下澄人の出演作は?
その後、1996年に「劇団FICTION」を旗揚げし1997年から現在まで主宰作や演出を担当し、役者としての出演をしています。
演出しているのは大体32作品ありますね。
抜粋して紹介すると
・VOL-01「地下街」
・VOL-06「出口なし」
・VOL-18「だいたいの事は、言うほど大した事はない」
・VOL-32「ボノボ」
などですね。もちろん山下自身も出演し大体どの作品も東京や富良野、札幌、旭川での公演が行われていました。
VOL-32のボノボは2010年11月に行われたものなんですよねー。約6年やっていないですね。
現在は主に何をやっているの?小説家?
2011年から小説を書き始めました。なんでですかね?違う分野に進出をしたかったのでしょうか?
書き始めたら賞の候補になり受賞されることもありました。
・2012年に「緑のさる」で第34回野間文芸新人賞
・2012年に「ギッチョン」で第147回芥川賞候補
・2013年に「砂漠ダンス」で第149回芥川賞候補
・2013年に「コルバトントリ」で第150回芥川賞候補
・2016年に「鳥の会議」で第29回三島由紀夫賞候補
・2016年(下半期)に「しんせかい」で第156回芥川賞受賞
劇団での経験が生きて文章を書くのが上達したのでしょうか?それにしても賞を受賞したり候補になったりするのは素晴らしいですね。
芥川賞を受賞するまで4度かかり、現在では芥川賞作家ですね。書き始めてから5年で受賞できたというのはすごい才能ですね。憧れます。
山下澄人の両親は?
2017年の1月19日に第156回芥川賞と直木賞の選考会が東京の築地の料亭で行われました。そこで両親について軽く言及していますね。
昨年10月に新潮社から刊行された単行本の題字は、山下さんの求めで倉本さんが書いた。その恩師には、留守番電話で受賞決定を伝えたという。「若い時に両親が死んだので、父親みたいなものです。だから会見をどこかで見て怒られるのかな。ちゃんとしゃべれよって」と話した。(毎日新聞2017年1月19日18時58分より引用)
両親を幼いころに亡くしてしまったということは苦労なされたのではないでしょうか。現在は師匠である倉本が父親代わりと考えてもいるのでしょうか。
まとめ
4回目の芥川賞候補で受賞することができた山下澄人は脚本家の倉本聰が創設した富良野塾に入りました。
そこでは2年間の共同生活を行い役者としてデビューすることができました。
富良野塾に関連した仕事を行っていたが、降板になりました。その後は「劇団FICTION」を旗揚げし現在まで続けています。出演作は大体32作品で全国4か所を中心に公演が行われていました。
2011年から小説を書き始め、「緑のさる」で第34回野間文芸新人賞を受賞しました。
直木賞の選考会の時に両親は幼いころに亡くしてしまったと述べていました。
この機会に芥川賞を受賞した「しんせかい」を読んでみたらどうでしょうか。